健康経営ラボ_コラムvol.20 事業承継は「終わり」じゃない。承継を機に設備投資できる補助金があります

事業承継を意識し始めると、「誰に継ぐか」「継いだ後、今のやり方のままでいいのか」といった悩みが次々と出てくるものです。後継者にとっても、先代の事業をそのまま引き継ぐだけでは、これからの時代を乗り切れるか不安を感じることがあるかもしれません。

そんな「承継のタイミング」を、設備投資による事業の立て直しのきっかけとして後押しする制度が、事業承継・M&A補助金の「事業承継促進枠」です。第16次公募の申請受付は10月2日から11月6日17時までとなっています。

対象となるのは「5年以内に承継を予定している」事業者

事業承継促進枠の対象は、5年以内に親族内承継または従業員承継を予定している事業者です。すでに承継の時期や後継者が具体的に決まっていなくても、「今後5年以内に」という見通しがあれば対象になります。

補助対象となるのは、承継をきっかけとした生産性向上につながる設備投資等の費用です。老朽化した設備の入れ替え、新しい機械の導入など、「代替わりを機に、今のうちに設備を新しくしておきたい」という取り組みを後押しする内容になっています。

補助率・上限額

補助上限額は800万円で、賃上げ要件を満たす場合は1,000万円まで引き上げられます。補助率は補助対象経費の1/2以内(小規模事業者等は2/3以内)です。

対象経費は、設備費、産業財産権等関連経費、謝金、旅費、外注費、委託費などです。承継後の事業を見据えた設備投資であれば、比較的幅広い経費が対象になります。

承継計画の相談実績が、審査の加点につながることも

もう一つ知っておいていただきたいのが、事業承継・引継ぎ支援センターや中小機構地域本部から事業承継計画の策定支援を受けている場合、審査で加点される仕組みがあるという点です。すでにこうした窓口に相談したことがある方は、その実績も申請の材料になります。

「専門家活用枠」との違いに注意

同じ補助金の中には、M&A(会社の売却・買収)を進める際の仲介手数料やデューデリジェンス費用を補助する「専門家活用枠」もあります。こちらは、実際に会社の売買を伴うM&Aを検討している事業者向けの枠で、事業承継促進枠とは対象も申請の性質も異なります。「事業承継」という言葉でひとくくりにされがちですが、親族内・従業員承継による設備投資を考えている方は、事業承継促進枠が対象になるとご理解ください。

まとめ

事業承継は、経営者にとっても後継者にとっても、不安の多いタイミングです。しかし、この制度を使えば、承継を「今の設備を見直す機会」として前向きに捉えることができます。5年以内の承継を見据えている方は、早めに検討を始めてみてください。

健康経営ラボでは、承継を機とした設備投資の事業計画づくりや、申請書の作成サポートを行っています。「まだ後継者も時期も決まっていないが、話だけ聞いてみたい」という段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 後継者や承継時期がまだ具体的に決まっていなくても申請できますか?

A. 5年以内に承継を予定していることが要件のため、時期や後継者が完全に確定していない段階でも対象になり得ます。詳細な要件は公募要領でご確認ください。

Q. すでに事業承継・引継ぎ支援センターに相談したことがあります。何か有利になりますか?

A. はい。事業承継・引継ぎ支援センターや中小機構地域本部から事業承継計画の策定支援を受けた実績があると、審査で加点される場合があります。

Q. 会社を売却するM&Aを考えている場合も、この枠が使えますか?

A. 事業承継促進枠は親族内・従業員承継を対象とした枠です。M&Aによる会社の売却・買収をお考えの場合は「専門家活用枠」が該当しますが、当方では設備投資に関する事業計画・申請のご支援を中心に行っております。M&Aの実務についてはご相談内容に応じてご案内します。

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